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その背中を追いかけて

好きなものを、好きなだけ

TVガイドPERSON「Boy lavable」重岡大毅

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重岡大毅は”愛すべきヘンなヤツ”。取材中も「コッテコテやねん、俺」という関西弁のしゃべりで、くるくる表情を変えながら、ひたすら周りを笑わせ続ける。かと思えば…突然、芯をついた言葉をポロリとこぼしたり、ちょっとセンチメンタルな一面を覗かせたり。まるでバウンドした後、どこに跳ねるか分からないラグビーボールみたい。つかみどころがあるようでないような…その予測不可能な空気こそ、彼が人を惹きつける最大の魅力。

 

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—「ごめんね青春!」(TBS系)で”クドカンワールド”を体感していかがですか?思わぬムチャブリが、台本に潜んでいたりもしますけど…。

「本当に周りの役者さんを見ているだけで面白いです。ただ、俺が演じる海老沢ゆずるくんは割とフツーなんですよ。”からくり人形”っていうあだ名をつけられたり、寄り目のシーンがあったりするけど、『一番フツーでいいよ』って言われていて。でも、スベッてもいいから、自分もどこかで思い切ったことをやってみたいなぁっていう欲はあります(笑)」

—時を待っている…と(笑)海老沢は真っ直ぐで、夢中になると周りが見えなくなるけど、重岡くんは周りを見ていそうですよね。

「多分、見ていると思います。だからこそ、めっちゃ気にしぃやし、ある意味、自意識過剰なんやろうなぁとも思うし。周りにどう思われてんのやろって、気にしちゃうというか。だから、最初から『うぇーい、重岡でーす』みたいなテンションでいけず(笑)かしこまってしまうねん。ホンマは男らしくドンと構えておきたいのに、あれこれ考えてしまうんですよ。こうしたら、相手はどう思うかなとか。で、考えるほど、ドツボにハマる」

—でも、すごい明るくて元気な人ほど、真逆の面も強かったりするのかも…。

「それや!(笑)普段アホみたいなことばっかしてるから、差が激しくて目立つねん。考え込む時はコソッと隅っこにおるけど、『元気ないの?』って言われて。ホンマは弱音とか人に見せたくないのに、すぐバレます(笑)」

—ずっとテンション高くはいられないですよね。今回は学園ものなので、ジャニーズ以外の同世代と接するのも新鮮なのでは?

「すごく新鮮。この間、竜星涼くんと鈴木貴之くんとご飯へ行って。2人は芝居論というか、仕事のことをずっと熱く語っていましたね。酒飲んでたんちゃうねんで?(笑)ウーロン茶で2時間くらい真剣に語り合ってて。俺は心にはあっても、作品に懸ける熱とか、あんま表に出さへんから、すごく新鮮に感じました。そういう話を聞けるのも楽しいし」

—極論を言えば、生きている世界が違いますもんね。自分と違うなと感じたことは?

「なんかね、俺のオフってめっちゃオフやねんなぁって。例えば、服にしてもブランドのものをちゃんと着てる子もいたりするやん?そういうのがなくて。なんやろ…。この間、撮影で水に落ちるシーンがあって、濡れてもいいように衣装さんがトランクスを渡してくれたんよ。それが、数々の現場で使われてきたであろうっていう感じので。履いた瞬間、『あ…このゆったり感、好きー!』ってなった(笑)で、衣装さんに『このユーズド感は素晴らしいです。すごく落ち着きます。僕にこれもらえませんか?』ってお願いして。『お前、そんなん履いてるの!?』って錦戸くんに言われそうなくらいのヤツやねんけど、普段でも履いてまうときがあるからなぁ、俺(笑)」

—見かけ云々より、楽なことが重要。

「そう。そこはせめぎ合いなんですよ。トランクスはおいといたとしても(笑)なんやろ…等身大でいたいねん。イヤやねん、自分を飾るのが。それに、最近思うのは何事も狙ったらアカンなと。笑いも、優しさも、人との関係も、何でもそう。狙わずに自然にっていうのが、少しずつ実践できるようになってきたんですよね、最近。やっぱり一番自然体で、一番楽しんでるヤツがいいなぁって。ただ、ライブではカッコよく見せなっていうのもあるから、そこがせめぎ合い(笑)」

—アイドルとして、絶対キラキラしてないといけない場面ですもんね。そこは、気持ち的にどうやって折り合いをつけるんですか?

「結局、自分のためにカッコつけて、『どうや、俺!』ってなるのが一番ダサいと思うねん。でも、人のためにカッコつけるなら別やなって。誰かが笑顔になってくれるんやったら、カッコつけることもイヤじゃないなって思うようになってから、心がスッとしました」

 

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—最初は自分のためだった?

「うん。やっぱりデビューしようと思ったら、必要やから。この世界でやっていくために、勉強そっちのけでやってたりもしてたから、”デビューできへんかったら、どうなんねやろ?”っていう不安もあったし、ハングリー精神もあったし。ある意味、リスク背負ってやってきたから、みんな必死やったんですよね」

—自分のためから、人のために変わったのは、どのタイミングだったんですか?

「デビューしてからかなぁ。その前から感じ始めてたけど、グループができてデビューが決まって、安心したのは大きいと思う。よりナチュラルでいたいって思うようになったし。結局、自分を大きく見せたりするのがイヤやから、そうしないために自分が持っているものの質をもっと上げていくことが大事やなって。そうなれば、別に飾ってることにならへんし、自分でも納得できるしっていう」

—ということは、キャーキャー言われるより、笑ってもらえる方が嬉しい?

「その方が嬉しい。でも、最近は安易な変顔という手段に手を出し始めて(笑)コンサートのMCでカメラに抜かれた時、”あごしゃくれたら、何人笑うやろ”と思ってコソッとやって周りに怒られました(笑)アホやねん、俺。とにかく、くだらないことが好き」

—くだらないことこそ、最高に笑えますし。

「そうそう。何かするなら意味のあることをしたいとか考えてしまうことがあんねんなぁ。昔はそんなことなかったのに。石ころ蹴ってたら1日終わってるみたいな(笑)だって、ホンマ、学生時代はしょうもない妄想ばっかりしていましたからね。蛍光灯を見ながら、もし好きな女の子の上に蛍光灯が落ちてきたら、俺がバッとそれをつかんで『大丈夫か!』って守ろうって考えたり。その『大丈夫か』が言いたぁて、9年間」

—9年は長すぎますけど…(笑)

「1度も、そんなこと起こらへんかった(笑)あと、忘れもせぇへん、高2の時。伸ばした手に頭を乗せて寝ると、起きた時に手がビリビリしびれることあるでしょ?その日は尋常じゃなくしびれてたんよ。自分でもアホやと思うけど、このビリビリのパワーを指先に集めたら、電気が出るんじゃないかと思って。前の席の田中くんの背中に、ニヤニヤしながら指先を向けてましたね(笑)」

—目撃したら、若干心配になるかも(笑)

「そうやろ?(笑)それを話して『アホやな』っていわれるのが好きやったりするんですよね。結局、人と違うことをしている自分に満足しているのかも。これ、重岡調べ(笑)」

 —(笑)人と違うって、この世界では大切だけど難しいことですよね。何で自分は人と差別化するか、考えたりもするんですか?

「ある意味、考えないようにしているのかな。絶対的に、考えても一緒やなということってあって。努力しないって意味ではなく、意識を高く持って今しかできひんことを一生懸命やっていれば、自ずと結果はついてくると思うんです。意識さえあれば、街を歩いてる時に何かの看板を見て”これや”って思うかもしれへんし。絶対、答えが見つかる時があるはずやから、そこは大丈夫やと思ってます」

—不安に思うことはまったくない?

「ないですね。それもデビューしたことが大きかったんやと思う。グループに関しても、考え方は同じで。その時にしかできないことを必死でやっていれば、自分たちらしさが出てくると思うんですよ。今はまだまだやけど、これから一人ひとりいろんな現場に出ていって、いろんなものを得て持ち帰ることで強みになるものができてくると思うし。持ち帰ったものが集まっていくのが、グループでもあるんで。あ、この発言、カッコいいやん?(笑)」

—自分で言っちゃいました…(笑)

「これがアカンねん!(笑)」

—グループに持ち帰るというのは、具体的に言うとどんなことですか?

「メンバーに言葉で伝えるのもそうやけど、押し売りになったら意味ない。でも、人って傍から見て、変わったなと思う瞬間があるんですよね。グループでいるとより分かるけど、それを見て他のメンバーが『ヤバイ!俺も負けてられへん』っていう気持ちを持つだけで、持ち帰ったことになるとは思う」

—なるほど。1人が経験したことを伝えて共有すれば、皆のスキルになりますしね。

「グループの強みになりますよね。でも、まだまだ何もできへんからな。前にメンバーが東京のバラエティー番組に出た時、『行ってくるわ!』って張り切って出演したのに、収録でしゃべったんがメロン食べて『おいしい』の一言だけ(笑)やりたいことをさせてもらえへんっていうか…。周りのせいではなく、勝手に自分らができなくなってるだけやねん。そこは、これから頑張りたいところ」

—個人として、頑張りたいことは?

「まずは、当たり前やけどドラマやなぁ。頭の中の大半がドラマなんで。終わった時、『ああしとけばよかった』って思いたくないから、今はミスっても、恥じかいてもいいから全部出そうと思う。あれやっとけばよかったっていうのが、ホンマの後悔やと思うねん」

—『やってしまった!』より、『なんでやらなかったか』のほうが悔やまれますもんね。

「そうそう。あと、ここぞっていう時に前にグッと踏み出す力が欲しい。どうしても考えすぎてしまうとこがあって…。結局、やるしかない瞬間ってくるから、物怖じせず、変に考えず、行動したいなって思いますね」

—ちなみに、考え込むのってどんな時?

「自分の中に溜まってるものがあるのに発散できへん時、ちょっとネガティブな方にいってしまうんですよね。あと、完璧主義すぎるんやろうなぁ。例えば、5時に起きて何か勉強するぞと思ってたのに、6時半になっちゃったりすると、『俺ってヤツは…』ってなるねん。ムダな落ち込みやろ?(笑)いきなり100やろうとするから、アカンのやろな。そこで、時に自分を許すことも必要なんやと思います。同時に、継続する努力も大事やと思う。最近、続けているのは、読む、書く、話す。人とか本を通して、知らない世界に触れると刺激をもらえるから。あと、あんまり言ってないけど、5年後、10年後に花咲かせられるように、今いろいろやってることがあるねん。何かは言わんけどね(笑)だって、『俺、今これ頑張ってます!』って言うのってダサいし、『そんなんやってたの!?』って驚かす方がいいもん」

—なるほど。最後に今、楽しいですか?

「めっちゃ楽しい!だからね、もっともっと生きていたいって思うもん、俺(笑)」

 

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インタビューが終わると、重岡の次の現場まで移動することに。取材が終わっているのに、ロケバスの中ではまだまだ彼の話が続く。とにかくスタッフ皆が素に戻って、ケラケラと笑い続けた。もうサービス精神とか、タレント性とかを通り越して、重岡大毅自体がエンターテインメント。またひとつ、新しいアイドルの形を見た気がした。

 

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