その背中を追いかけて

好きなものを、好きなだけ

重岡大毅というアイドルに落ちてから1年が経ったので、オチもなくただひたすら長い「担降り」の話とか書きたいことを書いてみた。

2014年2月26日

重岡大毅というアイドルに落ちた。初心忘れるべからず。初心不可忘。 

 

 

 

 

「お前何で泣いてんだよ」と誰よりも思ったのは自分だった。ご覧の通り、7人でのデビュー発表時はまだ重岡担ではなかった。それなのに、2014年早々おめでたい気分も自担を見ることをも投げ出してしまうほどの凍り付いた気持ちを思い出しながら、本当によかったねおめでとう!!!と自分でも気持ち悪いくらいにスマホを握りしめながら大号泣していた。でも、次の日に見ていたのは当時どハマりしていたジャニーズJr.の森田美勇人くん。もちろん7人はかっこよかったし面白いし、内容も内容だったから緊迫感もすごかった。かみしげのシーンでは当たり前のように泣いたし、2人が手を強く握りながら歌うシルエットはとても美しかった。それでも重岡くんかっこいいな〜とは思いつつ、個々における比重は明らかに美勇人くんの方が大きかった。そのとき一緒に入っていた隣の人と恒例になっていた終演後のおふざけテンションで「え?今日誰見てたの?w」と聞かれ「みゅーちゃん♡」と即答していたのはよく覚えている。終わって一番最初にTwitterに呟いたのは「だあああああみゅちゃん可愛すぎてしんだ」いや、お前ほんとしんどけwって突っ込みたくなるけど、1時間後にはこう呟いてた。

 

 

もう片足突っ込んでたんだと思う。だいたいなんかコロコロしてるかわいい人を好きになる傾向にあるし(どうでもいい)昔から関西だと誰が好き?の質問には重岡くんの名前を挙げていた。大阪の現場に足を運ぶと何故か関係のない重岡くんがいて、見学しに来ました〜!ステージ出ちゃいました〜!の瞬間に立ち会うことが重なったのも、大きかったのかもしれない。

 

私が関西を敬遠していた理由のひとつに「苦手なある人」が絡んでいた。つい最近ask(http://ask.fm/msh_c5/answer/126743759872)で回答した淳太くんともうひとり。神ちゃんだった。歌がうまいのは知ってたし、聴けば誰でもわかること。でも当時、自分にはない熱いものを持っていて、ギラギラとしたストレートな感情が乗っかったその歌声が「苦手」だった。淳太くんと同様に、そこで目を背けてしまったから遠回りの道を歩むことになったのかもしれない。中身を知ろうとしなかったから。

元担時代、関わることはないと思っていた関西ジャニーズJr.が、元担の現場にゲスト出演をした頃だったかな、連番していた妹がいつの間にか関西にハマっていたらしく隣で叫び踊り狂ってたことに衝撃を受けた。曲はある程度知ってる、重岡くんが気になる、でもまだ「苦手」が邪魔をして敬遠していた。その「苦手」はいつしか前に挙げた2人に対してだけではなく、関西Jr.のファンの独特な文化にも広がっていた。どうしても「怖い」イメージが拭えなくて、松竹座という小さな箱、アイドルとファンとの物理的な距離の近さ、公演数、フォト一揆等々、当時デビュー組の人を担当に置いていた自分は、その全てを味わったことがない故に、関西のアイドルもファンもどこか別世界にいるような気がしていた。

徐々に変わり始めたのは、初代ジャニーズワールド(2012)の頃。まいジャニメンバーであるなにキンの6人がロケに来ていたところに遭遇。なんと大好きな大好きなジャニーズワールドが放送されるということで、まいジャニを見始めました。観てるうちに「え、ちょっと待ってなにキンめっちゃかわいい!!」という感情が芽生え、片手間でハマり始め、ANOTHERへ行き、クリパへ行き、紫耀くんんんんとなっているところにはいつも重岡くんがいた。今思えば恐ろしい偶然。特にクリパ。あとセクゾ大阪にもいたっけな。と、ここまで思い返しては毎回「何故重岡ソロにいかなかった…」と悔やむのはいい加減やめたいところだ。日程的には行けたはずだが先約があった。無念。

そんなことは置いといて、関西へ興味を持つようになったきっかけは紫耀くんだった。ANOTHERもクリパも紫耀くんを観に行っていた。全国ツアーが元担のコンサートとだだ被りでせっかく東京にも来るのに、行けなかったのが非常に惜しい。しかしここでTLに流れてくるレポが面白いのなんのって。重岡くんが自分の中にいつの間にか入り込んでいたきっかけは、いろんな現場のレポの数々だったんだろうなと、改めて思う。アイドルのくせにゲスいし、自由だし、顏文字マジ重岡大毅だし、ネットがどうのって言っちゃうのがすごい好きで。アイドルがそういう発言するのすっっっごく嫌っていたはずなのに、何故か許せてしまって。終いには「いいぞもっとやれ〜!w」なんてスマホの画面に向かって言っていたくらいだ。

 

 思い出したくもない2014年1月1日。紫耀くんから始まり、関西Jr.にも良い印象を持ち始めて現場にも足を運んだ2013年を終え、2014年はもっと大阪にも繰り出すぞ〜!なんて意気込んでいた矢先の出来事。実家のこたつでカウントダウンを観ていた私と妹は凍り付いた。 そして冷静に観ていた母から告げられた「CDデビューって言ってたじゃん」。もうあんな新年は二度と迎えたくないと心から思った。正直これ書くまで忘れてたけど。今が楽しすぎるから。それからというもの、日生に行くと決めたはいいが、たまに何故…と落ち込むことはあれどやはり当時ハマっていた美勇人くん岩本くん紫耀くんにキャッキャしていた。好き勝手沸いているのが楽しかった。ジャニヲタやってて一番自由な時間を送っていた。

 

そして話は冒頭に戻る。まだ当時部外者だった私が7人でのデビュー発表に泣きじゃくったあの日、それでも美勇人くんを見続け、そのあとどうして重岡くんへと落ち着いたのか。そこで、2014年2月のツイートを見返してみた。同じ時期に小瀧くんにハマっていた友人が聴いていたラジオ「もぎたて関ジュース」の7WEST回を同じように聴き漁って、好きなところをメモとしてツイートしていた。一番好きなのは、ミスパイロットの撮影でラジオに参加できなかった流星くんに対する3人のコメント。「流星大丈夫かな〜」「あの藤井流星が世に放たれるんやで!!」「てかもうすぐ放送ちゃうん!?わあーーーー!!!流星わあーーーー!!!」「うるさいわ!!w」と口々に期待と心配と心の叫びを投げかける3人がとても可愛かった。「皆さん観てくださいね!!」「いろんな流星が見れますよ!!お得ですよ!!」と意気込んだものの、次の週で「……まだ観れてない」と吃る3人は可愛すぎた。きっと何回分かを一気に収録してるだろうから観れてないのは当然なんだろうけど、それをわかっていても可愛すぎる。BBJ、仮面ティーチャー、SHARKとメンバーの活躍を喜び「どや!!ウチのメンバーやで!!」と声高らかにラジオで言い放つ7WESTが大好きになった。そこからサムライ転校生のきゅるるん高校生なのに中学生役やっちゃう重岡くんに胸が高鳴り、寮フェスのクールビューティーで不器用な伊達くんに恋のような感情を抱き、太秦行進曲の初回盤DVDを血眼になって探し、その後もDVDを買い漁り……ここまで来てやっと気付いた。

 

 

 

 

今更にも程がある。それでもよくわからない意地があったのか「これはいつもの一時的なやつだ」「どうせまたすぐ冷める」と心の中で唱えてた。今まで何人もの人にハマっては拗らせ一定期間を過ぎたらまた別の人、と好き放題していたからだ(念のため言っておくが担当は一度も変わってない)。

2日後。2回目のなにわ侍で双眼鏡でロックオンしていたのは、重岡くんだけだった。翌日いつもの隣の人に「え、お前この前誰見てたっけ?ん?」などの散々な冷やかしも見事にかわすくらい既にデレッデレだった。舞台もコンサートも「全体を見つつ、見たいポイントだけ双眼鏡」だった今までの概念を見事に崩壊させた。夢中で双眼鏡を使って重岡くんを見ていた。一曲まるごと。自分が一番驚いた瞬間だった。これはもう冗談じゃ済まされない域に来ていると悟った。

 

もう重岡くんに落ちているとわかっていたのに、実は「担降り」を宣言するまでに2ヶ月程の時間を要した。踏み出せなかったのは、ジャニヲタの世界に足を踏み入れてから今まで「降りる」という一大イベントを他人事だと思っていたからだ。「○○くんから降りるならヲタ卒する!」なんてほざいていた自分を殴りたいと何度も思った。今この状況でヲタ卒なんてできるわけがない。到底無理だ。ジャニヲタを辞める理由もきっかけなど何もない。むしろ私生活含めジャニヲタ生活を満喫するための環境が整ってしまっていた。

 

「担降り」をする際の心情を「彼氏と別れる気分」とはよく言ったもので。別れたくない、別れ方がわからない、大好きな人と別れて次の人へと乗り換える利点はなんだろう、大好きな人と別れずに済む方法はないか、そもそも何故私はこんなに悩んでいるのだろう。頭の中で無限ループだった。「別れたくない」のは、元担が嫌いになったわけではなかったから。「別れ方がわからない」のは、降りるという経験をしたことがなかったから。「大好きな人と別れずに済む方法はないか」と考え出したのは、今までやってきた通りに"担当を軸にして他の誰かに沸く方法"がわからなくなってきたから。

 

 

担降りをしないようにしないようにと逃げ回っていた私に、友人はこう言った。

 

「もうあんた降りてるよ」

 

とても胸に突き刺さった。いつも近くにいる人が、私の変化に気付いてしまった。もう何年もの付き合いだ、お互いを曝け出し誰よりも私の人間臭いところを知っている人に言われてしまったら最期。認めるしかなかった。そして同時期に降りる降りないを共に悩んだ友人が「担降り」を宣言した。いろんな出来事とタイミングに背中を押され、やっと、やっと自分も「担降り」を宣言した。納得のいく別れ方をした。

 

 

ジャニヲタ人生で初の「担降り」という一大イベントを終え、もうここからは重岡くんにひたすら沸いていく日々。そしてジャニーズWESTというグループが愛おしくてたまらなくなっていった。それは今も変わらない。むしろ最近加速しすぎていて困っているくらいだ。

 

自分の目で見たものこそが真実。このスタンスでジャニヲタをしている現場厨だから、もちろん現場数は増えた。毎日変化を続ける重岡くんを、ジャニーズWESTを、この目で見たいからだ。だからこそ夏の舞台『台風n Dreamer』に重岡くんが出演しないとわかった日、私の目から色がなくなったようだった。別仕事という予測はついたものの、その時点では何も発表がないまま、6人での舞台に幕が上がり、音沙汰もないまま時は過ぎた。『忍ジャニ参上!未来への戦い』舞台挨拶さえ出演しないのではないか、そんな不安を抱えた時もあった。あらぬ憶測を浮かべたこともあった。『台風n Dreamer』初日を控え、どうせ大阪へ行くならと初めて応募した『週末応援ナビ☆あほやねん!すきやねん!』の観覧に当選した時は、自分の目で今の重岡くんが見れると、大袈裟なくらい泣いて喜んだ。朝6時の新幹線も苦ではなかった。本当に運が良かったのだ。これがなかったら、きっと6人の舞台を冷静に観ることはできなかったと思う。元担の時からデビュー組なのに「不在」という言葉にトラウマがあったから「元気に他のところで俺も頑張ってるよ」そんな確証が欲しかったんだと思う。

とはいえ、さあこれからだ!という時に6人での舞台。そう簡単に吹っ切ることはできてはなかっただろうけど、既にしげじゅん大好き芸人だった私は、縋るように淳太くんを観に松竹座、日生劇場へと足を運び、着々と淳太くん大好き付き合って結婚して芸人への階段を登っていった。担当がいないのにトータル12回の観劇はさすが馬鹿だろうと友人に言われたこともあったが、これでよかったのだ。淳太くんはかわいくてかっこよかったし、ジャニーズWESTが頑張っている姿を自分の目で見ることができたから。6人での舞台に足を運んだことで「ジャニーズWESTが大好き」だということを自分の中で明確にすることができた。もちろん7人がいいに決まってる。少クラだってなんだって7人がいいに決まってる。だけど「自分の担当がそこにいないから」と無下にすることは決してなかった。落ち込むこともたまにはあった。でもそれ以上に魅せてくれることの方が多かった。誰かのために頑張っている姿は、文字通りとても輝いて見えた。

迎えた1stアルバム『go WEST よーいドン!』のリリースイベント。7人揃ったジャニーズWESTを見るのは、5月の新橋演舞場ぶり。手を振り、カメラアピールをしながら登場した7人。ステージに立つ7人の姿に興奮している中、流れ始めた『Summer Dreamer』を聴いて、重岡くんが楽しそうに歌っている姿を見て、恥ずかしながら大号泣した。隣にいた友人にはいつも通り笑われたが(彼女に悪意はない)ずっと6人でしか見たことがなかった大好きな大好きなサマドリを、やっっっと7人揃った状態で見ることができた。やっと淳太くんから歌のバトンを受け取って神ちゃんへと渡す重岡くんが見れた。重岡くんがいる7人の夏の現場はここだけ。アルバム曲だから歌わないわけないと思ってはいたけど、7人のサマドリを見るチャンスはここしかなかったから。期待を裏切らないジャニーズWESTで本当によかった。

2日間のリリイベで自分にとっての夏を完結させた次の日、『ごめんね青春!』に出演するという発表がされた。バーターだろうとなんだろうと嬉しかった。手が震えた。同世代の演技経験者に揉まれ、事務所の先輩の背中を見て過ごした時間、ここで得たもの、重岡くんにとってすべて宝物になっていてほしい。海老沢ゆずる、プライスレス。

1stコンサート『一発めぇぇぇぇぇぇぇ!』は、いろんなものが詰まってた。かわいいもかっこいいもおもしろいも愛もなにもかも全部!ヲタたちのことを「かわいい」と言い、何人を落としたのだろう。悔しいけど嬉しい。アイドルから「お前らかわいい」なんて言われないだろ、普通。かと思えば冴え渡る団体芸、メンバーいじり、楽屋ノリMC。かと思えばかっこよさ全開で。ギャップありまくりなジャニーズWEST大好きだ〜〜〜!!!これ私の好きな人たちなんだぜ〜〜〜!!!と自慢したくなるようなコンサートだった。とにかく新年早々楽しかった。

その4日後に幕を開けた『なにわ侍団五郎一座』コンサートリハと並行してよくこんな難しい台詞の数々を覚えたなと関心するしかなかった。ベテラン俳優陣の空気に触れて、ジャニーズWESTがまた成長した舞台だった。正直、ぶっ飛んだアドリブばかりが面白いと感じていたから型にハマった面白さは新鮮だった。なんだ、この人たち型にハマっていても十分楽しませることできるんじゃん。毎回毎回、細かいところの変化を見つけるのが楽しみだったこの舞台。表情や声色、動きさえも同じものはなくて。たぶん今までで一番「終わって欲しくない」と思った舞台だった。

 

 

 

タイトル通りただひたすら長くてオチもない振り返り。この1年は本当に自分にとっても転機だった。社会人になり、めまぐるしく過ぎていく毎日。辛い時も泣きたくなるときもあった。ベタな話だけど、ジャニーズWESTの曲を聴けば乗り越えられた。こんなに背中を押してくれるアイドルグループ滅多にいないと思った。味わったことのない新鮮な感覚を今でもずっと持ち続けられるのは、ジャニーズWESTがいろんな色を魅せてくれるから。こんな面もあるんだ、あんな面もあるんだ、この人はあれが得意で、あの人は意外とこんな感じ、どんどん出てくる新しい一面も昔から変わらない一面も、「大好き」だと素直に思える。自分でも気持ち悪いほどに途絶えることのなかった気持ち。でも仕方ない、全部が楽しいから。意を決して飛び込んだ新しい世界は、忘れかけていたものを取り戻してくれた気がした。投げかけられたものを素直に受け取る喜び、投げかけたものを受け取ってくれる喜び、知らなかったことを知っていく楽しさ、まだまだたくさんある。

 

今、ジャニヲタをしていて本当に楽しい。好きな人に好きなだけかわいいかっこいいと言える。嫌われがちな「新規」というレッテルは、この独特な世界の中にいる限り一生剥がすことはできないだろうし、周りの目を気にしていないと言えば嘘になるけど、過去を変えられないことは随分昔から分かっていることだから、見えない何かに落ち込むこともしたくない。たかが趣味、されど趣味。独特な文化に目を背けたくなることも少なくない。だけど、私の生活に組み込まれた「ジャニーズWEST」と「重岡大毅」にはまったく関係のないことだ。自分が楽しければそれでいい。これから先いろんな色を、景色を見せてくれるであろう大好きな人たちにただついていくだけ。大好きな人たちがステージに立ってキラキラ輝いている姿をずっと見続けたい。それ以上でも以下でもない。大好きな人を応援し続けられる幸せを噛み締めていきたい。今のジャニーズWESTは今しか見れないから、しっかりとこの目に焼き付けたい。これからも、ずっと、飽きるほどに。

 

 

 

 

「先を考えて今動くこともある。でも結局、未来のためには今がんばらなくちゃいけない。人は変われるから、過去をずっと後悔してたって未来は変わらない。かなわないかもしれないって未来に不安になっててもしょうがない。未来を変えるために大切なのは今だから。」

 

 

大好きな人がこう言ってるから、私も前を向いて歩いて行こうと思う。そしてしっかりと「今」を生きようと思う。

 

 

 

 

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